事例
2023.12.05
AIR HOPE AX-2601 活用実験 防災利用目的としたドローンへの音声無線伝送式スピーカー搭載と動作検証を実施しました。
11月15日(水)、災害時での使用を想定し、弊社開発ドローン「AIR HOPE AX-2601」に音声無線伝送式スピーカーを搭載した動作検証を実施しました。
防災・災害対策におけるドローンの役割として、上空からの撮影データを確認する「被災状況分析」、被災地や崩壊箇所で赤外線カメラ等を利用した「人物捜索」、被災地へ必要物資を送る「救援物資搬送」など、さまざまな用途で対応ができます。
その中でも今回は、災害・被害発生時に周囲へ伝達する役割を持つ「被災・被害予防」として、音声無線伝送式スピーカーの被災時利用を想定して検証を行いました。
<検証内容>
株式会社JVCケンウッド様よりご提供いただいた音声無線伝送式スピーカーを搭載し、地上の無線機から発したアナウンスを飛行中のドローンの無線機で受信し、ドローンに搭載されているスピーカーから地上に放送する検証を行いました。
目的:地上の無線機からのアナウンスを離れた地上の人に向けて放送し、認識できる範囲を測定。
方法:スピーカーは、固定のものとジンバル付の2種類で実施。
結果:スピーカーの種類に関わらず、200m先まで放送内容の認識が可能。
<スピーカー搭載ドローンの有効性について>
一般的に緊急放送などを町内に流す防災行政無線放送は、屋外設置型スピーカーの「防災行政無線屋外拡声子局」より放送されます。防災行政無線屋外拡声子局の性能として、おおよそ半径300m~500m程度の範囲に音が届きますが、地形や天候、建造物の密集度合により伝達範囲が狭まります。
今回使用したスピーカーでは、放送内容の認識距離は約200m程度ですが、ドローンが飛行して移動できるため、スピーカーの位置そのものを変えることで伝達範囲を広げることが可能になります。また、山などの地形による障壁もドローンが移動することに加え、ジンバルによりスピーカーの向きを変えることで解決されると考えられます。
協力企業:株式会社JVCケンウッド様
https://www.jvckenwood.com/jp.html
その他、防災利用として行った「AIR HOPE AX-2601」の検証について、下記の記事もあわせてご覧ください。
・ドローンによる処方薬搬送の実証実験を実施(青森県三戸郡五戸町)
・AIR HOPE AX-2601 活用実験 レーザーライト搭載の活用方法と期待できる効果
・AIR HOPE AX-2601 活用実験 超小型ガスクロマトグラフ Sylphを搭載し、高所でのガス検知検証を実施しました。