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ドローンによる処方薬搬送の実証実験を実施(青森県三戸郡五戸町)

過疎地域におけるドローンを活用した物流実用化支援

2022年2月24日、セブントゥーファイブ株式会社(東京都新宿区 代表取締役 石井克幸)は青森県三戸郡五戸町、一般社団法人日本ドローン活用推進機構(JDUI)と共同で、通院困難者の遠隔医療を想定した、ドローンによる処方薬搬送の実証実験を実施しました。

本実証実験は、「社会変革と物流脱炭素化を同時実現する先進技術導入促進事業」のプログラムとして、搬送時間の削減、搬送コストの削減、二酸化炭素排出の削減といった効果についての検証を目的としました。

実証実験使用ドローン

実証実験の背景

 ドローンによる搬送が自動車の代替となることで、二酸化炭素排出量の削減が期待されるだけでなく、過疎地域における生活必需品や薬などの急を要する物品の運搬や地域の医師不足問題にも貢献できると考えられています。また、物流業界では慢性的なドライバー不足が続いている中、自動運航が可能なドローンは特に中山間地での搬送や少量の物品搬送にも有効な手段であると考えられています。

 オンライン診療は身体的・時間的な理由により、来院して対面診療を受けるのが難しい患者の通院負担を低減することができます。ドローンによる処方薬の搬送とあわせて実現されれば、病院まで足を運ばなくても診察から処方薬の受け取りまで完結するため、治療の継続率向上も期待されます。

 今回の実証実験は、自治体側のドローンを活用したいという声を受け、当社のドローン活用のノウハウを活かし実現しました。電力のみで動くドローンを活用し、少量でもこまめに必要なものだけを搬送することで、五戸町内の物流の効率化・省エネルギー化の推進を図っています。

実証実験の概要

今回の実証実験は、病院までのアクセスが不便な場所に住んでいる人や高齢者などの通院すること自体が困難な人々に対して、オンライン診療とドローン搬送を組み合わせることにより、自治体が取り入れやすいモデルを完成させることを目指しました。

実証実験当日は、まずオンライン診療アプリを介して、町内の医師が自宅にいる患者を診察し、その後、処方された薬をドローンによって患者宅近くの配送ポイント(切谷内簡易郵便局)へ搬送しました。ドローンの飛行ルートは事前にプログラムに組み込み、全長約5.8kmの距離を自動運航しました。

ドローン最終着陸地点の切谷内簡易郵便局までの飛行は、五戸町役場と旧蛯川小学校の2か所を中継地点とし、3つの飛行区画に分けて実施しました。今回、最終着陸地点までに複数の配送ポイントを作ることを目的に、ドローン運航の安全性を加味した2か所の中継地点を設定しました。なお、これらの中継地点は五戸町指定避難所であり、災害時には医薬品等の緊急搬送を行うことも想定しました。

本実証実験では、セブントゥーファイブが事前のリスクアセスメントを十分に行い、民家上空を避けたリスクを最小限に抑える飛行ルートを設定し、安全管理を行った上で実施しました。

今後の取り組み

 セブントゥーファイブ株式会社は、今後もドローン活用を検討する自治体に対し、技術導入支援を行っていきます。なお、当社は2022年2月17日に宮城県黒川郡大郷町でも同様の実証実験を実施しました。

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