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令和4年度「無人航空機を活用した密漁防止及び水産資源保護実証実験」を実施

海上パトロール効率化のための機体開発とシステム開発

青森県の漁港では、高級食材として海外にも輸出されるナマコの密漁が絶えず、監視力強化のための効率的なパトロール方法としてドローンの活用が検討されています。

昨年度から開始した「無人航空機を活用した密漁防止及び水産資源保護実証実験」は、今年2度目の検証にてセブントゥーファイブ株式会社が10月3日~5日に参加する運びとなりました。弊社は、パトロール用のドローン機体提供だけでなく、不審船・密漁者検知と通報システムの開発も今後行う予定であり、今年10月1日よりナマコ漁が解禁したため、漁期の気象や環境に適したデータの収集や機体開発を展開していきます。

<昨年度の課題と今年度の取り組み>
昨年度は固定翼ドローンを使用した検証から効果が見られたと同時に、1時間ほどかかる準備時間の長さ、機体の大きさと重さ、小回りが利かない点が課題に残りました。そのため、今年度はひとりでも運べるサイズと重さで準備時間が比較的短く、飛行中に空中停止するホバリングの動作が可能である回転翼ドローンを使用し、昨年度と同様の検証を行います。

<実証実験の概要>
 1.ドローンによるパトロールの効果検証
昨年度に引き続き、令和4年4月から令和5年3月末までの間、3機の機体を使用し実証実験を行います。そのうち、セブントゥーファイブは自社の開発機体である国産産業用ドローン『AIR HOPE AX-2601』を運用し、LTEを搭載した長距離飛行を検証します。

【国産産業用ドローン『AIR HOPE AX-2601』機体性能】
・外形寸法     930×930×680(㎜)
・飛行姿勢     930×1280×200(㎜)
・最大離陸重量 16.6kg(バッテリー、ジンバル、カメラの搭載時の重量:約15kg)
・最大飛行時間 45分(離陸重量 11.6Kg 90%放電時)
・最大飛行速度 65km/h

 2. ドローン撮影情報からの密漁通告システムの構築
海上より撮影したデータから自動解析で不審船を検知し、密漁者発見並びに司法機関への通報システムの構築を検討します。

<社会実装に向けた計画>
AIを活用した密漁者の発見システムの構築、機体の耐久性、性能、不具合を検証しながら改良し、様々な地域、環境下で活躍できる機体とシステムの開発を進めます。令和5年4月から全国の漁業者、漁業協同組合及び関係者に、水産資源保護専用無人航空機(ドローン)を広く広報宣伝し、安心安全に利用できる機体とシステムを提供します。

将来的には、悪質な密漁者の撲滅と密漁者からの他傷事故、海での作業事故や転落死、怪我を減らす一翼をこれらの技術が担うと期待されています。また、AIと無人航空機を組み合わせた資源管理によりコストダウンに伴う安定的な収入の確保や、労力の削減が期待でき、さらに密漁防止を含めた水産資源の保護に向けた取り組みの促進から恒久的な経済効果が望めます。

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