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2022年までに開始するドローン登録制度とは?登録記号をドローン飛行時に表示する義務の意味

2020年2月に通常国会に提出され、衆議院で可決していたドローンの所有者の登録を義務付ける航空法改正案が、6月に参議院本会議で可決され、成立しました。

この法改正により、国土交通省は2022年初めまでに登録制度を導入することになり、ドローン所有者は登録時に取得した登録記号をドローン飛行時に表示することが義務付けられることとなりました。将来的には、ドローンから電波発信される機体情報を管理し、飛行中の機体を把握する考えもあるようです。

登録制度導入の背景としては、平成28年度に55件あったドローン事故の報告数が平成30年には79件に増加し、航空法違反についても、平成28年に36件あった検挙数が平成30年には82件に増加しているなど、近年のドローン利用シーンが拡大する一方で、ドローンによる事故や航空法違反が年々増加していることが挙げられます。事故や違反が起きても、ドローンの所有者を特定できず、原因究明や安全確保のための措置を講じられない場合があるのが実情でした。

今回の登録制度の対象となるのは重量が200g以上のドローン所有者で、国土交通省でオンライン申請し、登録を行います。申請する際に、ドローンの種類、型式、製造者、製造番号、登録年月日、所有者氏名及び住所、使用者氏名及び住所を登録することとなっています。登録が完了すると登録記号が通知され、ドローン飛行時にその登録記号をシールなどで機体に表示させる必要があります。法改正により、国土交通省は、安全性に問題があると判断したドローンについては登録を拒否することができ、また、登録機体についても安全性に問題がある時は是正措置を講じることができるようになりました。また、登録記号の表示を怠った場合は、50万円以下の罰金又は1年以下の懲役が科されます。

また、航空法改正とは別に、重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律の一部改正も行われ、警察や空港管理者によるドローンの退去命令、やむを得ない場合の電波妨害が可能になりました。

今後、ドローンに関する免許制度も創設する予定で、学科や実技試験などを課して、ドローンの事故防止を防ぐ狙いがあるようです。政府は、登録制度導入から2023年までにドローン1万台あたりの事故等の発生率の半減を目標としています。

[参考]
国土交通省報道資料

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